喜茂別岳(1177m)・小喜茂別岳(970m)                      2018.4.13 2024.4.8

喜茂別岳
頂上への稜線
快適な滑降
快適な滑降

2018年 

 黒橋の駐車場から出発。国道を少し歩いて、鉄塔の立つ尾根に取りついた。尾根は総じてなだらかだが、雪は固く凍りつき急斜面も交じるので、早々とスキーアイゼンをつける。小喜茂別には2時間足らずの登りだった。

 シールをはずして、やや急な北東斜面を回り込んで、北側のコルへと滑り込む。この先は主稜線までひたすらの登り。頂上が近くなると、雪面はクラストしてきた。風が冷たく頂上は早々に退散。

 固くクラストした斜面を恐る恐る滑りたが、わずかに登り返す所で、スキーアイゼンを着ける。喜茂別岳の広い南西斜面に出て、そこから滑った。雪がゆるむにつれ調子を上げて1008mの小ピークを右から巻くあたりから、テレマーク向きのゆる雪にかわる。後は樺の粗林を縫うように滑り下りた。

 途中から登りトレースに出会い、それを追うと、ちょうど駐車場の上に下り立つことができた。

2023年

 2度目の喜茂別岳は中山峠から。

往路を風来山経由で。復路を作業道にとったが、これは誤りとなった。作業道はほとんど水平なので、行きに歩き、帰りは風来山に登りなおして滑った方がよほど面白い。

 途中で視界が開け、無意根山から中山の真白な山並みが美しい。 いつかあの尾根をたどってみたいものだと思う。なだらかな斜面は、ザラメ模様の雪、快適な滑降。無線小屋までは十分楽しめる。

山頂へとなだらかな尾根がつづく
山頂へとなだらかな尾根がつづく

2018.4.13(小喜茂別岳経由)  2024.4.8(中山峠から)
2018.4.13(小喜茂別岳経由)  2024.4.8(中山峠から)
無意根の山並が私たちを呼んでいる気がする
無意根の山並が私たちを呼んでいる気がする


ホロホロ山(1322m)                                  2018.3.11

2018.3.11
2018.3.11

 夜間はマイナス10度以上だっただろう、登りだしから雪面はカリカリに凍りついていた。傾斜が緩やかなのが救いで、次々に変化していく樹林を抜けながら長い尾根をたどり頂稜へ。 ここから頂上まではやせ尾根がつづくことは地形図で想像していたが、固く凍りついた今の状態では、アイゼンとピッケルなしには危険。多少の未練を残しながら頂上目前で引き返した。

 帰りの滑降は、バリバリとうるさいこと。トタン板の上を滑っているようなものだった。これがパウダーだったらどんなに楽しかったことだろうかと思う大斜面。樹林帯に入ってからは雪もゆるんで、登りの苦労など忘れてしまう楽しいツリーランがつづいた。

ホロホロ山
どこまでもゆるやかに登っていく

 車中泊でガスコンロを使用していたら一酸化炭素中毒になりかけていた。外に出てからスキー靴が履けないくらい朦朧としていて初めて気づいた。1~2時間は気分が悪く力が出なかった。帰ってから看護師の娘に話すと「もう一歩だったね」だって。寒くても換気は大事。一酸化炭素感知器を買った。



徳舜瞥山(1309m)                              2018.3.11 2024.4.24

2022.4.24周回/2018.3.11ホロホロ山
2022.4.24周回/2018.3.11ホロホロ山

 三階滝公園を起点にホロホロ山から徳舜瞥山へと周回した。

 ホロホロ山への頂稜はやせ尾根だ。前回はここで敗退したが、今はヤブが出ていてシートラして歩く。この状態は頂上を越えて、次のコルで雪が出てくるまでつづいた。徳舜瞥山はどこから見てもそれと分かる鋭鋒。コルでスキーをデポして登った頂上に雪はなく、狭い頂に360度の展望が待っていた。

 滑降は北斜面をトラバースして北西に伸びる尾根に乗る。尾根筋をはずさずに行けば農道に出る。あとは雪の切れるまで滑っていけばよい。

徳舜瞥山
徳舜瞥山からの下り 向こうは羊蹄山


昆布岳(1045m)・西昆布岳(804m)                           2018.4.12

2018.4.12
2018.4.12

 西昆布岳経由のコースをとった。3段になった平坦地は畑か?早朝の締まった雪原を歩いて、西昆布岳には2時間ほどで着いた。

 この先は少し下ってから、ゆるやかな登りで944mのコブへ。ここから標高差100mほど下るのだが、まだらにクラストしていてシール付のエッジではうまく噛まない。氷化した部分は危険なトラップとなる。慎重に下りて次の908mのコブを越えると最後の登り。急斜面を右にからんで登ったが、途中で尾根に逃げたのは間違い。スキーのまま頂上の東側へ行けば、頂上から滑られたのである。我々は、そうせずに尾根にスキーをデポして、頂稜を200mほどツボ足で歩いた。頂上からは羊蹄山、ニセコと見渡せて申し分ない景観。

 

昆布岳
昆布岳を望む(908のコブ)

  滑降は快適だった。春のザラメを堪能。登り返しとなる急斜面も雪がすっかり緩んでいて、シートラーゲンしてツボ足で難なく登られた。あとはただ楽しい滑りが待つばかり。



鷲別岳(室蘭岳)                                     2018.3.8

2018.3.8
2018.3.8
白鳥ヒュッテ
白鳥ヒュッテ

 天気が崩れるとの予報で、手軽に登られる山をと思ってやってきた。室蘭の裏山というイメージとは裏腹の厳しい山の一面を見せつけられることになった。

 強風の吹き抜ける山頂付近はカリカリにクラストしていて、山頂標識も見つけられないまま早々に下山。ホワイトアウトの中、コース間違いに備えてシールはつけたまま下りる。目印のテープのある場所からシールを外して滑った。広いブナ林の中、うっすらと乗った新雪を蹴っての滑降が、今日の報酬か。

 白鳥ヒュッテに寄って、管理人としばらく話をした後、リフトの止まった「だんパラスキー場」へ。足元も見えず、なだらかな斜面なのに立ちごけの連続、船酔状態。とてもコンパクトで良いコースなので、次は晴れた日に来たいものだ。



稀府岳(702m)                                     2018.3.10

2018.3.10
2018.3.10

 登山口はわずかに除雪されて、そこに駐車させてもらい出発。カチカチに凍りついた谷間の道を行き、最後の急登ではスキーアイゼンをつけた。尾根に登りつくと眼下には噴火湾、はるか向こうに駒ヶ岳、近くに有珠山が見える。頂上まではアップダウンのある気持ちのよい無木立の尾根がつづく。雪庇状の頂上には、誰が立てたのか目印の笹があった。

 シールとアイゼンをつけたまま少しだけ下ってから滑った。クラストと軟雪が交互する細い尾根は横滑りを多用して慎重に行ったが、日照で雪が緩んだ辺りからは気持ちよくターンして滑る。

稀府岳
頂上への尾根を行く


トーノシケヌプリ(454m)                                2018.8.7

2018.8.6~7
2018.8.6~7

 仲洞爺キャンプ場(温泉あり)をベースにしてシーカヤックで渡島し、中島の最高峰トーノシケヌプリ(西山)に登った。管理者が来て、入山届を書き、ゲートを開けてもらわなければならないので、入山は午前8時半頃になる。

詳しい記録は海旅に記した。

洞爺湖中島
大平原


積丹岳(1255m)                             2017.4.17  2023.4.11

2017.4.17
2017.4.17

 前日の夜、林道除雪終点まで入ったが、ブルでならしたばかりの路面はひどいものだった。車底をすりながらの走行、おまけに除雪はあらぬ方向へと伸びていて引き返す始末。(この林道で車を壊した人と山頂で会った)

 翌早朝に出発。休憩所まで林道を歩いた。昨年はGW明けだったので休憩所まで車で入れたものの雪がなくて断念している。昨日は日曜日、多くのトレースが残っていて地図

を読むこともなく、これを追った。実に登りやすい尾根、天気は良く気分はぶらぶら歩き。 次第に開けてくる展望を楽しみながら、ピリカ台のなだらかな雪の原で休憩する。カヤックで回った積丹半島が一望できる。見上げる山、見下ろす海、その両方を体験できるのはなんという幸福だろう。 ピリカ台から見えていたのは稜線の一角で、頂上はその先にある。最後の急斜面に取りついている先行者が見えた。私たちもつづき頂上へ。

 晴れた日の山頂は、立ち去りがたい思いがするが、帰りの滑降も楽しみ。先に出た人はもうはるか下へ。後ろで歓声が上がったので振り返ると、人の姿はなく美しいシュプールが一筋、谷間へと消えていた。北海道の山で出会う人は本当にスキーが上手い。 でも、下手は下手なりに楽しめる。滑りやすいザラメ雪に女房殿はごきげんで「こうでなくっちゃ」などとのたまいながら滑って行く。

積丹岳
石狩湾を背に
気持ちの良い尾根を行く 背景は余市方面
気持ちの良い尾根を行く 背景は余市方面

2024年は強風のためピリカ台で追い返されてしまう。ここの風の強さはあなどれないが次は北尾根を狙いたい



尻場山(295m)                                     2024.6.23

2024.6.23
2024.6.23
尻場山の頂
尻場山の頂
海からの尻場山
海からの尻場山

 美国から小樽までカヤックで行くための下見というわけではないが、海から見る前に、この山がどんなものか登ってみたいと思った。

 余市神社の奥から反時計回りに歩いた。山道はよく踏まれていて、西国八十八カ所巡りの石祠が道沿いに設置されている。山は新緑に濃く染まり、すがすがしかった。登りついた山頂は深い霧に包まれ、見下ろす海岸線はただかすむばかり。山は総じてなだらかだった。

 

 2日後にシリバ岬の沖合からこの山を見上げる。海岸線からの標高差300㍍は隠岐島の摩天崖に匹敵する。内陸側からは想像もできない荒々しい岩壁。その姿と一昨日に歩いた尻場山の印象とのギャップが埋まらず、何の整理もつかないままそこを漕ぎ抜けた。



赤岩山(371m)                                     2020.8.26

赤岩山
テーブル岩から 日和山灯台が見える

 新日本海フェリーの乗船までに小樽近郊の下赤岩山に登った。「白龍胎内巡り」というコース名が示すのは修験道の行場。おそらくは明治の入植以来のものだろう。

 おたる水族館からホテルノイシュロスを過ぎ、登山口の路肩に車を置く。整備されたハイキング道をしばらく登ると、道標右手に鳥居がある。そこが胎内巡りの入口。草生してはいるが、真新しいトラロープも張られ、急な山腹を下り気味に横切っていく、薮道を抜けると左上に高い岩場がそびえ、右下に青い海が見える場所へ出る。突然開ける視界に驚きながら左右に切り立つ怪異な岩塔の間のルンゼを行く。右手に石仏を据えた風穴を見てアルミの梯子を登り、岩穴から出るとコル状の場所。右先端は岩塔の頭となっており展望を楽しむ。石仏が多く設置されていて宗教色が濃い。引き返して登り返し、木柵を越えてハイキング道へ出る。下赤岩山を越え、白龍本院から車道の通じる赤岩峠まで下る。赤岩山は午後に登ることにして、車をとりに戻った。

 峠で北原ミレイの石狩挽歌を聞きながら昼食をとり、午後から赤岩山を往復。道中に展望はなく、頂上もつま

                                      らなかったが、海が見える場所がある。

2020.8.26
2020.8.26
白龍胎内巡り
白龍胎内巡り
小樽沖を船がいく
小樽沖を船がいく


横津岳(1166m)                                     2018.3.6

2018.3.6
2018.3.6

 昨日は洞爺湖、ウインザーホテルに立ち寄って雪景色を見ながら昼食。その後、観光しながら道南まで移動。函館まで足を伸ばして、夜景など楽しむ。

 

 

ウィンザーホテル
ウィンザーホテル

 今日は、七飯スノーパークのゴンドラ始発に乗り横津岳へ。このスキー場も口うるさいことも言われず好感がもてる。ゴンドラは夏場も稼動、向かいの駒ヶ岳の格好の展望台となるのだろう。

 なだらかな尾根の木々は新雪で彩られ、独り占めするのが申し訳ないくらいの美しさだった。森林限界を出ると目の前に横津岳が。レーダー施設があって異様な風景に思えた。でも、それはそれで存在感のあるもので、別の惑星に来たかのようである。風が強く地吹雪模様。袴腰岳の予定は早々に放棄し横津岳頂上を後にした。

 昼食後、北東の谷に滑り込みパウダー三昧。シュプールがあったので、ここはゲレンデスキーヤーのサイドカントリーのコースでもあるようだ。地図読みをしながら、できるだけ彼らの跡を外して滑ったのだが、駒見林道で合流し、最後は、それを追ってゲレンデへともどった。

函館の夜景
函館の夜景
横津岳
横津岳頂上
新雪の尾根を行く
新雪の尾根を行く


渡島駒ヶ岳(1131m)                                   2018.3.7

2018.3.7
2018.3.7

 昨夜の雪も止んで、北海道に来て初めての晴天。渡島半島の盟峰、駒ヶ岳に登った。

 除雪終点のゲートから、3キロメートル強の除雪終点の路上に車を停めて、そこから林道歩き。夏なら車で10数分の道も今は静かな雪のプロムナードである。六合目の夏の登山口から緩やかな尾根を登る。振り返ると、昨日登った横津岳、眼下には大沼が白い雪の原となって広がっていた。

 馬ノ背から先は入山禁止と聞いていたが、目の前の剣ヶ峰の雄姿には登高意欲をそそられる。でも、あそこに行くには違う道具と技術が必要となる。  

 帰りは、クラストと軟雪、軽いモナカに悩まされながらの滑り。途中で出会ったボーダーから教えてもらった尾根脇のコースは、雪が柔らかく助かった。一筋変えるだけでこんなに滑りやすいものなのか。傾斜の緩い林道もスキーが走り、あっという間に出発点へ。 

 写真でしか知らなかった美しい山に出会ういい1日となった。

渡島駒ヶ岳
馬ノ背から剣ヶ峰を望む
帰りは楽し
帰りは楽し